内定の連絡が来た。うれしい。でも提示された年収を見て、少し迷っている。

ここで黙って承諾してしまう人が多いのですが、内定から承諾までの数日は、条件を確かめられる最後の期間です。入社してからでは動かせません。

オファー面談は選考ではない

内定後に設定される、労働条件や配属をすり合わせる場です。選考は終わっているので、待遇や働き方について具体的に聞いて構いません。

むしろここで疑問を残したまま承諾すると、入社後に食い違いが出ます。聞きにくいと感じる項目こそ、この場で確かめてください。

確認する7項目

年収の内訳。基本給がいくらか。賞与は何か月分で、業績連動か固定か。固定残業代は何時間分含まれているか。ここが最重要です。

残業の実態。月平均の残業時間、繁忙期の状況、みなし残業を超えた分の扱い。

配属先と役割。どの部署の、どのチームか。誰の下につくか。期待される成果は半年後・1年後でどうか。

評価と昇給の仕組み。評価のタイミングと基準。昇給の実績はどのくらいか。

働き方。リモートの可否と頻度、フレックスの有無、コアタイム。

入社日。現職の就業規則で退職申し出の期限が決まっているので、それを踏まえて相談します。

試用期間の条件。期間中の待遇が本採用と違う場合があります。

労働条件通知書を必ずもらう

口頭での説明だけで承諾しないでください。労働条件は書面(または電子交付)で明示されるのが原則です。

受け取ったら、面談で聞いた内容と食い違っていないかを照合します。とくに年収の内訳、勤務地、業務内容。ここがずれていたら、承諾前に確認してください。

年収交渉は「根拠」がすべて

内定後の給与交渉には、交渉の余地がある場合があります。年収だけでなく、勤務地や入社日、役職といった条件交渉も同じ場で行えます。ただし「もっと欲しい」では動きません。示せる根拠は次のようなものです。

現年収の内訳。提示額が現職から下がる場合、その差を具体的に示す。

他社の提示額。選考が並行しているなら、比較材料として使えます。嘘は論外ですが、事実なら伝えて構いません。

求人票のレンジ。提示額がレンジの下限なら、その理由を聞く余地があります。

入社後に発揮できる価値。過去の実績を根拠に、担当できる範囲を示す。

エージェント経由なら、担当者に代行してもらうほうが伝わりやすいのが一般的です。エージェントの収益は年収に比例するので、ここは利害が一致しています。遠慮なく頼んでください。

交渉するときの伝え方

ご提示ありがとうございます。ぜひ前向きに検討したいと考えています。 ひとつご相談なのですが、現職の年収が◯◯万円(基本給◯◯万円+賞与◯か月分)でして、 提示額ですと下がってしまう形になります。 ◯◯万円までご検討いただくことは可能でしょうか。

前向きな姿勢を先に示すこと、根拠を数字で出すこと、金額を具体的に言うこと。この3つが揃っていれば、少なくとも検討はされます。給与以外の条件交渉、たとえば入社日を1か月遅らせたい、勤務地を限定したいといった相談も、同じ型で伝えれば通りやすくなります。

提示額が今より低いときの判断は年収が下がる転職はしていいのかで、確かめる数字を整理しています。

承諾期限は相談できる

通常1週間程度の猶予があります。他社の選考結果を待ちたいなら、理由を添えて相談してください。

大変ありがたいお話をいただき、ありがとうございます。 現在もう1社の選考が最終段階にあり、◯日に結果が出る予定です。 誠実に判断したいため、◯日までお時間をいただくことは可能でしょうか。

無断で引き延ばすのだけは避けてください。企業は採用計画を動かしています。

承諾したら、退職を切り出す

順序を逆にしないこと。承諾前に退職を伝えると、選考が不調に終わったときに戻る場所がなくなります。

そして就業規則の退職申し出期限を先に確認する。民法上は2週間前までとされていますが、就業規則で1〜2か月前と定めている会社が多い。ここを見落とすと入社日の再交渉になります。詳しくは在職中の転職活動の進め方に。

辞退する場合は、断り方の例文を用意しました。早く伝えるほど双方の損失が減ります。

交渉できるのは、この数日だけ

入社後に「思っていた条件と違う」と言っても、動かせません。逆にいえば、承諾前なら聞くだけならタダです。

ひとりで判断しにくいなら、その企業の相場を知っている相手に相談するのが早い。エージェント経由なら、同じポジションの決定実績を持っていることがあります。

▼年収交渉まで代行してもらえるか、面談で確認してみる(PR)

自分らしく働けるエンジニア転職を目指すなら【strategy career】

内定は終わりではなく、条件を確かめる期間の始まりです。年収の内訳、残業の実態、配属先。この3つだけでも聞いておけば、入社後の落差はかなり減ります。