転職サイトに経歴を登録した翌日から、受信箱にスカウトが並ぶ。件名はどれも「あなたの経歴に興味があります」。全部読むべきなのか、どれが本物なのか分からない。

スカウトには3種類あり、見分け方があります。ここでは届いた連絡をどう仕分けて、どれに返すかを整理します。スカウト型サービスがサイトとエージェントの間に位置づけられる話は転職サイトと転職エージェントの違いに書きました。

届く連絡は3種類

企業の採用担当からの直接スカウト。その企業が自社の求人のために送っています。返信すると、担当者を挟まずに企業とやり取りが始まります。

ヘッドハンター(転職エージェントの担当者)からのスカウト。その人が預かっている求人を紹介したくて送っています。返信すると、そのヘッドハンターがエージェントとして支援に入る形になります。

自動配信。検索条件に合致した登録者へ、システムが一斉に送っているものです。企業名義でもエージェント名義でも起きます。悪いものではありませんが、こちらの経歴を読んで送られたわけではありません。

見分けるサインは4つ

宛名。名前が入っているか、「あなた」だけか。名前があっても自動挿入のことはありますが、無いものはまず一斉配信です。

経歴への言及。「◯年間の生産管理のご経験」「◯◯の資格」のように、登録した内容の具体的な部分に触れているか。触れていれば、人が読んで送っています。

求人の具体性。企業名、職種、年収レンジ、勤務地が書かれているか。「複数の非公開求人があります」だけなら、まず話を聞かせてほしいという営業の連絡です。

送り主の情報。企業なら採用担当の部署名、ヘッドハンターなら所属会社と担当領域が書かれているか。プロフィールが空欄の送り主は後回しで構いません。

返信の優先順位

届いた連絡を、この順で仕分けます。

優先特徴対応
1企業から直接、求人が具体的、経歴に言及あり内容を確認して返信する
2ヘッドハンターから、担当領域が自分と合う、求人が具体的話を聞くつもりで返信する
3ヘッドハンターから、求人は非公開、経歴に言及あり時間があれば話を聞く
4宛名なし、誰にでも当てはまる文面返さなくてよい

優先1と2だけに返しても、失礼にはなりません。返信しなかったことが選考に影響することもありません。

返すときは短く、聞きたい条件を1つ

返信は長く書かなくてよいものです。興味がある旨と、まず確かめたい条件を1つ添えるだけで話は進みます。

「ご連絡ありがとうございます。◯◯職のポジションについて詳しく伺いたいです。現在は在職中のため、面談は平日夜または土曜を希望します。想定される年収レンジを先に教えていただけますか」

年収、勤務地、リモートの可否など、それが合わなければ進めない条件を先に聞くと、お互いの時間を使いません。在職中の日程の組み方は在職中の転職活動の進め方に書いています。

ヘッドハンターに返信して支援が始まったあと、合わないと感じたときの伝え方は転職エージェントの断り方を参照してください。

「面談確約」の意味

スカウト型サービスには「面談確約」「書類選考免除」と書かれたスカウトがあります。これは面談まで進めることを約束するもので、内定を約束するものではありません。

面談の場は、企業側がこちらを見る場であると同時に、こちらが企業を見る場です。面談のあとに応募するかどうかは自分で決められます。「確約」の言葉に押されて、応募の判断まで引き受ける必要はありません。

届くスカウトの質は、経歴書で変わる

スカウトが来ない、来ても自動配信ばかり、という人の経歴書には共通点があります。職務内容が2〜3行しかない。数字がない。希望条件が未入力。最終更新が数か月前。

送る側は、検索で絞り込んだあとに経歴書を読んで判断しています。担当した業務、規模、成果を数字で書くと、検索にかかる範囲が広がり、読んだ人が具体的なスカウトを書けるようになる。書き方の基本は職務経歴書の書き方にまとめました。

月に1回ログインして更新日を新しくするだけでも、届く量は変わります。多くのサービスは、最終ログインが新しい登録者を検索結果の上に出しています。

仕分けの基準を決めれば、受信箱は怖くない

全部読まなくていい、全部返さなくていい。宛名と経歴への言及で仕分けて、求人が具体的なものだけに短く返す。それだけで、スカウトは受信箱の負担ではなく、自分の市場価値を測る道具になります。

登録だけして放置しているなら、経歴書の職務内容を今日書き足してみてください。届くスカウトの文面が変わるのを、数日で確かめられます。