スプレッド0.2銭、0.16銭。並んだ数字を眺めて、この差が自分にとって何円なのか分からないまま比較ページを閉じる。
数字が細かすぎるのが原因ではありません。いくらの取引を、どれくらいの頻度でやるつもりなのかを決めていないから、どの数字が効くのか判断できないだけです。
※本記事は仕組みと選び方の一般的な整理です。当サイトは金融商品取引業者ではなく、投資助言・代理業の登録も行っていません。特定の通貨や取引をすすめるものではありません。FXは証拠金を用いた取引で、相場の変動により預けた証拠金を上回る損失が生じることがあります。取引にはスプレッド等の費用がかかります。制度・規制・各社の条件は変更されるため、最新の情報は金融庁および各社の公式サイトでご確認ください。
取引単位を先に見る
FX会社によって、最小の取引単位が違います。1,000通貨から扱う会社と、10,000通貨からの会社。ここが合っていなければ、スプレッドを比べても意味がありません。
1,000通貨なら、必要な証拠金も1回あたりの損益の幅も10分の1になります。少額で始めたい、まず値動きの感覚をつかみたい。そういう段階なら、この条件を満たす会社に絞るところから始まります。
逆に一定の資金を動かすつもりなら、単位の縛りは弱くなり、スプレッドやツールの比重が上がる。順序としては、取引単位で候補を絞る、次にコストを比べる。
スプレッドの読み方
売値と買値の差です。エントリーした瞬間、この差の分だけ含み損から始まります。往復の取引コストと考えて構いません。
見るべきなのは数値そのものより、その数値がいつ適用されるかです。
「原則固定」と書かれていても、それは平常時の話です。経済指標の発表前後、早朝の流動性が薄い時間帯、相場が急変した場面では広がります。適用時間帯と例外の条件が各社の説明のどこかに必ず書いてあるので、そこを読んでください。
取引回数が多いほどスプレッドの差は効きます。月に数回なら、0.1銭の差より次に挙げる項目のほうが影響します。
スワップポイントは受け取りとは限らない
通貨ペアには金利差があり、ポジションを翌日に持ち越すとその差に応じた調整が発生します。これがスワップポイントです。
方向によって受け取りにも支払いにもなります。同じ通貨ペアでも、買いと売りで金額が違い、日によっても変わる。金利情勢が変われば符号が逆になることもあります。
長く持つほど積み上がる項目なので、数日以上持つつもりなら、スプレッドと同じくらい確認する価値があります。ただし金利差そのものを目的にすると、為替の変動でそれを上回る損失が出ることがあります。
ロスカットの水準を確認する
証拠金維持率が一定を下回ると、保有中のポジションが自動的に決済されます。その水準は会社によって違い、100%のところも、50%のところもあります。
水準が高いほど早く決済され、損失は膨らみにくい。逆に低いほど粘れますが、その分だけ大きく減ってから決済されます。
どちらが良いという話ではなく、自分の入金額と取引量に対してどう働くかの問題です。仕組みはレバレッジとロスカットに整理しました。ロスカットは損失を一定額に抑える保証ではないという点だけ、ここでも書いておきます。
ツールと注文画面
毎日触る部分なので、意外とここで続くかどうかが決まります。
チャートが見やすいか。注文が何タップで出せるか。逆指値をあらかじめ入れられるか。約定の通知が届くか。
スペック表からは分かりません。口座開設は多くの会社で無料なので、開いて触ってみるのが早い。合わなければ使わなければいいだけです。
少額でも、入れる金額は先に決める
多くのFX会社は口座開設と維持が無料です。開くこと自体に金銭的なリスクはほぼありません。
問題はその次で、証拠金をいくら入れるかを決めずに始めると、含み損が出たときに追加で入れる判断を、追い込まれた状態でやることになります。
先に上限を決めてください。失っても生活と計画が崩れない金額。それを超えたら追加入金しない。最初に決めておくほど、あとで守れます。
なお相場が急変した場合、ロスカットが働いても証拠金を超える損失が残り、不足分の入金を求められることがあります。
申込後の審査で止まりやすい理由はFX口座の開設審査で止まる理由に書きました。
絞り込む順番
- いくらから始めるか決める(取引単位で候補が変わる)
- その単位を扱っている会社に絞る
- 取引の頻度から、スプレッドの差が効くか判断する
- 数日以上持つならスワップポイントの符号と水準を見る
- ロスカットの水準を確認する
- アプリを実際に触ってみる
- 入金の上限額を先に決める
スプレッド比較表を眺め続けるより、始める金額を1つ決めるほうが早く結論に着きます。