CFDを調べると「株とどう違うのか」「FXと何が違うのか」で止まります。どちらも「証拠金」「差金決済」という同じ言葉で説明されていて、境目が見えないためです。

ここでは6つの軸で、株式とFXそれぞれとの違いを並べます。取引の方法や勝ち方の話はしません。仕組みと費用と税金だけです。

※本記事は仕組みの一般的な整理です。当サイトは金融商品取引業者ではなく、投資助言・代理業の登録も行っていません。特定の商品や取引をすすめるものではありません。CFDやFXは証拠金を用いた取引で、相場の変動により預けた証拠金を上回る損失が生じることがあります。ロスカットは損失を一定額に限定することを保証する仕組みではなく、相場が急変した場合には不足分の入金を求められることがあります。スプレッド、手数料、金利調整額や価格調整額といった費用もかかります。レバレッジの上限は法令で定められており、対象によって異なり、改正されることがあります。制度・各社の条件は変更されるため、最新の情報は金融庁および各社の公式サイトでご確認ください。

まず、CFDが何の略か

Contract For Difference、差金決済取引です。買った値段と売った値段の差額だけをやり取りし、対象そのものは受け渡さない。この一点がすべての違いの出発点になります。

金の価格が上がると見て買っても、金塊は届きません。日経平均株価を対象に取引しても、225社の株を持つわけではない。差額だけが動きます。

株式投資との6つの違い

軸現物の株式投資CFD
対象個別の企業の株式株価指数、商品、個別株、債券など
現物保有する保有しない(差金決済)
株主の権利議決権、配当、株主優待なし(配当相当額の調整はあり)
資金買う金額の全額が必要証拠金を預けて取引する
取引時間国内市場の取引時間対象により、ほぼ24時間のものもある
損失の限度投資額がゼロになるまで預けた証拠金を上回ることがある

いちばん性質が違うのは最後の行です。現物株なら、買った会社の株価がゼロになっても、失うのは買った金額まで。CFDは証拠金を預けて、それより大きい金額の取引ができる仕組みなので、相場が急に動くと預けた額を超える損失が生じ、不足分の入金を求められることがあります。

株主優待や議決権が目当てなら、CFDは目的に合いません。逆に、日本の取引時間外に動く海外の指数や商品を対象にしたいなら、現物株では扱えません。目的が先にあって、手段が決まります。

FXとの違いは「対象の広さ」

仕組みは共通しています。証拠金を預け、差金決済で、上がると見ても下がると見ても取引できる。レバレッジの考え方も同じです。

違うのは対象です。FXは通貨の交換に限られます。CFDは株価指数、金や原油などの商品、個別株、債券まで含みます。この関係から、FXをCFDの一種として説明することもあります。

もう1つの違いは、保有し続けたときに発生する調整です。FXでは通貨間の金利差にもとづくスワップポイント、CFDでは対象に応じた金利調整額や価格調整額という形で、日をまたぐと費用や受取が生じます。どちらも受け取るとは限らず、支払いになる場合があります。名称も計算方法も会社ごとに違うので、取引する前に該当ページを読む必要があります。

税金は3つの区分に分かれる

ここが実務でいちばん間違えやすいところです。

上場株式の譲渡益は申告分離課税で、他の上場株式等の損益と通算できます。特定口座を使えば計算と納税を証券会社に任せられます。

国内のCFDとFXは、先物取引に係る雑所得等として申告分離課税になります。この区分の中では通算できますが、株式の損益とは通算できません。

つまり、株で損が出た年にCFDで利益が出ても、両者を相殺することはできない。詳しくはFX・CFDの税金にまとめました。

費用がどこで出るか

株式投資の費用は分かりやすく、売買のときの手数料が中心です。

CFDの費用は3か所に分かれます。売値と買値の差であるスプレッド。取引ごとの手数料(無料の会社もあります)。そして日をまたいで持ち続けたときの金利調整額や価格調整額。

「手数料無料」と書かれていても、スプレッドと調整額は残ります。費用の全体像は、取引の頻度と保有期間によって変わります。

選ぶ前に決めること

対象は何か。個別企業の成長に賭けたいなら現物株、指数や商品を対象にしたいならCFD、通貨だけならFX。

権利が要るか。株主優待や議決権が目当てなら、差金決済では得られません。

失ってよい金額はいくらか。証拠金取引では、預けた資金を上回る損失が生じることがあります。この金額を決めていないなら、口座を開く前に決めてください。証拠金維持率とロスカットの読み方はレバレッジとロスカットの仕組みに書きました。

CFDそのものの仕組みはCFDとはに、FX口座を選ぶときの見方はFX口座の選び方にあります。

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CFDは証拠金を用いた取引で、預けた証拠金を上回る損失が生じることがあります。取引にはスプレッド等の費用がかかります。制度・各社の条件は変更されるため、最新の情報は金融庁および各社の公式サイトでご確認ください。個別の税務判断は税理士などの専門家にご相談ください。